日本株運用者の視点

日常生活からみる投資アイデア

2017年04月07日

佐藤 円香

佐藤 円香

日本株式 アナリスト

長い間シュローダーで同じ仕事をしています。新人だった頃は霞が関の政府刊行物センターに行って有価証券報告書を買ったり、買うふりをして立ち読みしたり、何か役に立ちそうな統計資料はないか物色するのが楽しみでした。時は流れ、今はそういった情報はダウンロードして用いるようになりました。足で稼ぐよりもサクサクなインターネット環境でEリテラシーを駆使することが求められます。私が調査を担当する医薬品産業を取り巻く環境も目まぐるしく変化を続けています。一市民として医療のお世話になることもありますので、変化を実感できます。
昔は病院や診療所で薬を貰えることが多かったのが、今や処方箋を受け取って調剤薬局まで出掛けるのが当たり前になりました。医療機関の経営を薬価差益への依存から遠ざけるため院外処方に誘導する政策が施行されたためです。この動きを医薬分業とも呼びますが、日本の医薬分業率は2003年に初めて50%を超え、現在70%超まで上昇しています。
ここ数年は薬剤師さんに「ジェネリックにしますか?」と聞かれるようになりました。医療費の上昇率を抑制するため国策としてジェネリック医薬品使用促進の施策が打たれています。つい最近、「テレビで○○さんが宣伝している某社のジェネリックにします?安いのが良ければインド製も選べますよ。」と問いかけられ、びっくりしました。私は仕事柄そのどちらの会社も取材したことがあります。即座に自分の意向を伝えました。そのとき、ふと皆さんどうしていらっしゃるのかな、私の年老いた親はどう答えているのかな、と思いました。アナリストの知識は担当セクターに偏りがちです。突然半導体についてとか関西のオフィス賃貸物件の空室率を聞かれたら動揺します。たぶん本能的に気絶を装うか緊急の電話がかかってきたフリをして急場を凌ごうとするでしょう。もう一つ、薬剤師さんからの定番の質問が「お薬手帳」です。薬剤の相互作用を防ぐといったリスク管理の意味合いもありますし、持参すると3割負担の患者さんの場合数十円の節約になります。今はさらに進化したスマホアプリが急速に普及しつつあります。多くの企業がそれぞれの目的でアプリを提供しています。スマホとともに毎日一緒に出掛けますので便利です。
投資に使うアイデアは日々の生活にも見つかるものです。自分のバージョンアップを怠ることなく、楽しく働くよう心がけています。

 

本コラムでは、日本株式運用チームのファンドマネジャー、アナリストが毎月入れ替わりで市場や業界での注目点、気になった話題などをご紹介します。

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