投資環境レポート

資産運用における情報革命

2018年4月6日

ファンドマネジャーを取り巻く環境は、30年前には想像もつかなかったような膨大な量の情報やデータで溢れています。ファンドマネジャーが資産運用の分野で常に一歩先を行くためには、これらの氾濫するデータを整理し、独自に様々な方法を用い分析して、超過収益(アルファ)の創出につなげることが求められています。

かつては、企業の報告書や業績内容、証券会社のリサーチや業界データなど、限られた量の情報を基に、エクセルのスプレッドシートを活用して情報処理を行い、投資判断をすれば事足りる時代がありました。

しかしかつての時代は一変し、特にここ数年間にいたっては投資判断に活用できる情報やデータの量が飛躍的に増大しています。こうした変化は資産運用業界にとっての大きな課題であると同時に、変化に対する適応能力を有した企業にとっては大きなビジネス・チャンスになると考えられます。

最近では、以前は入手すら困難であった膨大な量の情報やデータを、株式の銘柄選択に活用できる時代になってきているのです。ウェブのトラフィックデータ、スマートフォン関連データ、政府が開示するデータ、消費者調査のデータ、マッピングデータ、気象データなど、情報やデータの種類や量は膨大です。一方、これらデータの活用という点において、資産運用業界は他の業界に比べて、依然として活用の余地が残されていると考えられます。

超過収益(アルファ)の創出につながる可能性を秘めたこれらの情報やデータを活用しないことの代償は非常に大きいと考えています。

氾濫するデータへの適応

では、これらの膨大な量の情報やデータはどのようにしてもたらされているのでしょうか?主な要因としては、デジタル化の進展が挙げられます。消費者と企業の間の取引や、企業と企業の間の取引情報などのデジタル化に伴い、消費行動や企業活動に関わる膨大な情報が生み出されており、膨大な量のデータの分析が可能になっています。

また他の要因としては、先進国を中心とした、最近では新興国においてもみられる、情報公開に対する需要の高まりが挙げられます。例えば、政府と企業の間の取引に対して情報開示を求める動きが広がっています。また、コンピューターの情報処理能力が向上し、情報やデータの保管や処理に掛かる費用が低下していることも要因として挙げられます。

ファンドマネジャーについて言えば、情報やデータを系統立てて収集し分析できる「ビッグデータ」分析の仕組みなしに、これらの膨大な量の情報を管理することは不充分であり、効率的ではないと考えられます。従って、系統立った情報の収集・分析という点で、それを行うための適切な環境を整えることができるファンドマネジャーが、溢れる情報から恩恵を受けることができると考えています。

即ち、これらの情報やデータの氾濫(情報革命)は、誰もが情報をより容易に取得できることによって市場の効率性が高まり、情報の非対称性が解消されることにつながるどころか、逆の効果をもたらすと考えます。

効率的に情報を活用するためには、まず市場データのような既に取得が可能な情報に加え、現状では市場で認識されていないようなデータや情報源を網羅していることが重要であると考えています。同時に、収集したデータや情報をファンドマネジャーが投資判断に活用できる形で分析する手段が必要となります。このためには、運用チームとデータを収集・分析するチームとの連携が重要です。運用チームが抱える課題をデータ収集・分析チームが理解してはじめて、適切なところにデータサイエンスを適用することができます。

シュローダーでは、様々な経歴や業界経験を有する20名以上のデータサイエンティストで構成されるデータ・インサイト・ユニット(DIU)という部門を設けており、同部門の分析を投資判断に活用しています。以下に投資判断におけるビッグデータ活用の事例をご紹介します。

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